苦いの。

 

 

この美味しさがわからないのはまだまだ子どもだなぁハハハハハ

 

小学生のとき、コーヒーの苦さに顔をしかめると親によく言われた。

 

そのときはこんなもんどうやったら美味しく感じるようになるんだと思った、まずい。

 

 

 

最近セブンのコーヒーにハマっていてひとりで飲んでるときにそんなことを不意に思い出した。

 

 

 

美味しさがわからないから、子ども扱い、小馬鹿にする、おかしい。

 

美味しさがわかるから、大人になったから、じゃあそれがえらいんだろうか。

 

たった数年前の恋愛映画を見て純粋な心で感じ取って涙が流れた高校生時代の感じ方ができないだけで、少し寂しくなったりもするっていうのに。

 

だから自分は今しか感じ取れない情緒や感覚を大事にしたい、そういう生き方をしている。

 

 

いつもうらたけで飲んでる安酒、とりわけトリスウイスキーなんかより、高いウイスキーの方が美味しいに決まっている。

 

でもいつも迷わずトリスを選ぶ。

コスパ重視のトリス、喉元を燃やすように胃まで流れ込んでくるほんとに飲みにくい。

 

けどいつもこれを選ぶ。

 

ワンルームにみんなで肩を寄せ合って、何をするわけでもなくただひたすら話して笑って潰れて

 

そんな時間を一緒にずっと過ごしてきた思い出がつまってるだから選ぶ。

 

きっと社会人になったらこんな日々を懐かしむんだろう、それがわかっているから。

 

 

 

だからトリスのパッケージが変わったとき少しやりきれない感じがしたり

 

昨日うらたがおもむろに取り出したウイスキーがブラックニッカだったことに寂しさをおぼえたり

 

そんな今にしか感じ取れないことを大切にしていきたい。

 

 

 

小学校6年間通ってたいつもの通学路

こんなとこに喫煙所があったんだ、タバコを吸うようになったから気づいた。

 

あの頃、好きな女の子と一緒に帰ったなとかそんな事実は思い出せても、当時の純粋無垢なドキドキは蘇らない。

 

 

 

23歳になった今、自分は大人になったのかどうかわからない。

 

メンタルは弱くてすぐに感情を揺さぶられるし、でも周りからは大人であることを当然のように求められる機会が増える。

 

もしかしたらこれから歳をとって社会人になっていけば、こういった感受性も失われていくのかもしれない。

 

 

コーヒーはおいしいと思いつつもまだちょっと苦い。

 

苦くなくなってしまったらまたそのときはそのときに感じ取れることを大切にできる、そんな大人でありたい。